考え方

老後2000万円不足騒動の真相と今後の対策

以前、金融庁が

人生100年時代に必要な資産形成として提言を盛り込んだ報告書を発表して、メディアや野党を中心に「年金もらえないのか」などと一時大きな話題になりました。

その後報告書が撤回されて「なかったこと」にされてしまいましたが、金融庁が言いたかったことは何なのか、今後の対策は?などを整理します。

何もしなくていい?

  • 確かに金融庁の報告書は問題になったけど、撤回されたから何もしなくていいんでしょ?
  • 国が撤回したから気にする必要ないのでは?

と思われたら、アウトです(苦笑)

あまり公になると政府にとって都合が悪いから撤回したのであって、私たちが何もせず、いまのままでいいわけではありません。

いったいどんな内容なのか

いったい、どんな内容なのか。

結論からいえば

「年金は将来十分にもらえない、最悪ゼロになるかもしれない。国も面倒みられないので、自分たちで老後の資産は作ってください」

  • これからは自助努力してください
  • ライフプランしっかり立てて積立投資等の資産形成を少しずつ始めてください
  • 長期で付き合える金融機関やアドバイザーを見つけてください
  • 退職金はないと思ってください(定年後も働きましょう)
  • 現役、退職前後、高齢期など、ステージにあわせて定期的に資産計画の見直しをしてください

このように言われています。

内容を読むと「ごもっとも」という感じなのですが、

ネット上やワイドショー、国政では野党を中心に批判も続出。

はあ?

年金もらえない?

ふざけんじゃねーぞ!

って感じですね。

当時選挙を控えていたこともあって政府もこのままではマズイと思ったのか、金融庁に謝罪させて報告書を撤回しました。

  • 毎月毎年、払っているのに年金もらえないのはおかしい
  • これでは世代間不公平だ
  • 資産形成しろと言うなら給料上げろ
  • 教育費を無料にして
  • 年金、社会保険料、税金を下げろ

給料が上がらない、下がる、場合によってはリストラになるリスクもある時代なのに、「年金あてにするな、国を頼るな、老後は自分で対策しろとは何事か!」と怒りたくなる気持ちも分かります。

ただし、

資産形成の重要性、このままでは年金制度が維持できないのは、これまで何度も言われてきたことで、日頃から資産形成の勉強や実践をしている方にとっては、「それはそうでしょ」といった内容なのです。

金融庁の報告書騒動は非常に大事なニュースで、話題になった後、資産形成セミナーなどにも参加しましたが、ほぼ必ず紹介されています。

給料と貯金では生活できません

  • 毎日起きて満員電車に揺られながら通勤し、
  • 1日8時間、残業を含めるとそれ以上働き
  • 場合によっては休日も出勤
  • 毎月決まった時期に給料をもらい
  • 給料から住宅費や教育費、食費などの生活費が引かれ
  • 残ったお金を貯金に回す

正社員や契約社員、パート、アルバイトなど雇用形態の違いはありますが、どこかの組織に就職して、労働して、その対価として毎月給料をもらっているパターンが多いのではないでしょうか。

生活が厳しくなると、無駄な支出がないかチェックして切り詰めることも大切です。

ただし、これからは「給料を得て、それだけをやりくりして貯金する」だけでは生活できなくなると思います。

昔は一生懸命定年まで働き、定年後は年金で悠々自適の生活をおくることができたかもしれませんが、いまは全くそうではありません。

金融庁の試算では

報告書では夫65歳以上、妻60歳以上の無職世帯では、毎月平均5万円の収支不足が生じているとし、今後30年の人生があるとすれば、単純計算で2000万円が必要と試算した。その上で公的年金が「老後の収入の柱であり続けることは間違いない」としながらも、支出の再点検や保有資産を活用した資産運用などで、資産寿命を延ばす取り組みが必要とした。

※引用:Sankei Biz

試算方法にもよりますが、公的年金を差し引きしても、老後は2000万〜4000万円足りない、旅行をするなど余裕を持った生活をしようと思ったら、4000万円でも足りないと思います。

このため、現役の頃から少しずつ対策してくださいねと言われているのです。

どう対策する?

対策方法として

  • 現役時代から少しずつ投資をしていく
  • 長期で付き合える金融機関やアドバイザーを見つける
  • 退職前後は、退職金や年金受給金額を再確認、マネープランの再検討
  • 定年後も働き続けることを推奨
  • 住宅の売却や物価の安い地方への移住も選択肢のひとつ
  • 高齢期は、認知機能低下や判断能力低下などのリスクも考えて、金融資産を整理
  • 通帳の保管場所、金融資産の情報を家族などと共有し、万一の場合に備える

といった内容も紹介されています。

様々な内容がありますが、「現役時代から少しずつ投資をしていく」この部分は特に重要です。

いまも厳しいのに対策できないよ!

今でも生活厳しくて家計のやりくりが大変なのに、老後のお金を自分で貯めろとか用意しろとか言われてもできるわけがない!

このような意見もあると思います。

ただでさえ貯金するのが大変、貯金どころか家計が赤字で資産が減っていく・・といった声も多いです。

いまの生活のままでは厳しいので少しずつでも変えていく必要があります。

「給料をもらい、それをもとに生活費をやりくりして貯金もする」

この考え方をまずは横に置いてください。

本業で給料をもらいながら

  • 無駄な支出がないか普段の生活を見直す
  • 副業で収入を増やす
  • 投資をはじめる

預貯金だけで生活するのは難しいです。

今後は少しずつ投資にも取り組んでいく必要があります。

例えば老後対策として2000万円作ろうと思っても、日々の貯金だけで作るのはかなり大変です。

毎月10万を12ヶ月貯金すると120万円、10年続けて1200万円、20年続けて2400万円です。

毎月10万円貯金しても20年かかりますが、そもそも、10万円も毎月貯金できないよ!というケースが多いと思います。

メガバンクも副業や兼業を解禁するといったニュースも出ましたが、今後は自分がどこに勤めていても、副業(複業)や投資をしなければ生き残れない時代です。

国も「自分のことは自分で対策してね」

企業も「私たちも面倒見られないので、社員のみなさんは自分でなんとかしてください」と言っているわけです。

そうなると、たとえ「いや、おれは、私はいやだ、対策なんてしたくない」と言っても、年金はもらえない、退職金もない、なんてことになれば悲惨です。

iDeCO、NISA、つみたてNISAといった言葉を聞く機会が増えたと思いますが、なぜなのか。

「税金安くするから、こういうものも使って自分たちで資産形成していってね」と言いたいからです。

なんかよく分からんから放置している人、副業や投資の話題を聞いて「自分には関係ない」と思っていても、これからは無視できません。

少しずつ、給料以外の収入源を作ることも考えていく必要があります。

自分で対策するには

「自分で対策してね」と言われても、何からどう始めたらいいか分からない人も多いと思います。

残念ながら、日本人は金融教育を全くといっていいほど受けてこなかったので、どうすればいいのか分かりません。

金融業界に勤めている、海外とのパイプがある、個人事業主や会社経営者として確定申告をしたことがある・・といった経験があれば、金融の知識や経験を少しずつ身につけていけますが、普段会社員だと、なかなかそうはいきません。

税金や社会保険料は毎月給料から天引きされるので、自発的に見直したり、勉強する機会があまりないからです。

そんなのひどいじゃないか!と思われるかもしれませんが、

金融教育が期待できない以上、自分自身で情報をとりにいったり、勉強して知識を身につけていくしかありません。

例えば、副業や投資を教えてくれる場所に参加してみるのも1つの方法です。

  • 詐欺情報に騙されないようにしたい
  • ひとりでやるのは怖い、不安
  • 情報共有や一緒に勉強する仲間がほしい

様々な不安や恐怖、悩みも出てくると思います。

一方で注意も必要です。

金融庁の報告書騒動を利用して、必要以上に不安を煽って、詐欺商品をすすめるような被害が出てくるかもしれません。

これからは投資もしないといけないから、これをやりましょう、といって詐欺の投資商品を売ったり、手数料をぼったくるケースもあるかもしれません。

自分や大切な人の資産を守るためにも、金融リテラシーを上げていきたいですね。

最新記事はこちら