お金を増やそうと投資や資産運用を考える人も多いと思います。
ただし、全く基礎知識や土台なしに始めると、ほぼ失敗します。
お金で失敗しないために〜というと、また投資の話ですか?株とかFXの話が始まるのですか?と言われることがあります。
確かに、それぞれの投資知識や経験も必要ですが、
運用を始める前に、基礎的な知識や考え方(マネーリテラシー、ファイナンシャルリテラシーと呼ばれることも多いですね)を身につける必要があります。
基礎知識や考え方に年齢は関係ありません。
例えば、いまは学生でアルバイトしているけど、社会人じゃないから関係ないよね〜などと思ったとしても、
将来的にどんな仕事をするのか、仕事をするうえでどうお金の管理や運用をするのか、生涯にわたって考える必要があります。
投資をする場合でも「未成年だから大人よりもやさしい」わけでは全然ありません。
こちらが成長するまで待ってくれる、手加減してくれるとかは全然ありません。
目次
収支の管理はできていますか?
投資や運用を始めるとき、いきなり「じゃあ10万円、50万円、100万円運用します」などと、あまり深く考えずにお金を投じる人が多いですが、これは非常に危険です。
そのお金が「今すぐなくなってもいいお金(余剰資金)」なら問題ないのですが、「なくなったら困りますよ!生活するために必要なお金なんだよ!」
これが本当に多いです。
私もいくつかコミュニティにいくつか参加していますが、FXやバイナリーオプション関係は特に多いですね。
- 月末に給料が入るので少し待ってください
- 給料が入ったらツール買います
- 子どもの教育費用が足らなくなったのでこれで勝って稼ぎます
- 来週子どもの誕生日なので、それまでに勝ちたいです
いやいや、そんな人本当にいるの?
と思われる方もいるかもしれませんが、本当に多いです。
お金や投資系の悩みは、相談しにくい内容でもあるので、表には出てきにくいのかもしれませんね。
さきほど紹介したような事例は、まさに「生活資金で投資をしてしまっている」ケースです。
そのため、
相場の状況に一喜一憂してしまい、含み損を抱えるほど不安になって冷静な判断ができなくなり、日常生活にも悪影響を及ぼしてしまう可能性も高くなります。
100万円溶かして、資金繰りに行き詰まり、消費者金融で借金をする・・なんていう最悪なパターンもありますね。
すると、突然叩き始めるわけです。
- 全然勝てないじゃないか!詐欺だ!
- 子どもの入学金が来週までにどうしても必要です!なんとかしろ!
- 稼げると思ったのに、お金が減ったじゃないか!
これでは本末転倒です。
お金や投資に関する基礎的な知識や考え方が抜けてしまっているために起こりうる悲劇です。
そうならないように、
自分の収入はいくら?
自分の支出はいくら?
どれだけ貯金できる?
などを考える必要があります。

稼いだお金は今だけでなく、老後のためにも必要なお金です。
これからの時代、会社員として真面目に働いていても、ずっと収入がある、収入が上がる保証はどこにもありません。むしろ収入が減る、途絶えてしまうリスクもあります。
なので、収入がいつまでもある前提ではなく、収入が減った場合、一時的でもゼロになった場合、生活費はどうすればいいのか考えておきたいですね。
一にも二にも資金管理は必須です。
「投資=セコい」から卒業してください
日本人はお金の教育が全く無いので、
お金と聞くと、きたないとか、セコい、不当に利益をあげてるなどと考えてしまいがちです。
汗水たらして働いて一生懸命お金を稼ぐのが一流だ!みたいな考え方も根強いですよね。
お金の運用も、富裕層など特別な情報を知っている人だけ有利とは限りません。特別なうまい方法があるわけでもありません。
元手資金を多く持っている人が有利といったケースもありますが、投資の世界では初心者だからとかベテランだからとかは全く関係ありません。
投資はセコい、卑怯なもの、ズルしているという考え方をまずは変えていく必要があります。
金融業界との関わり方
お金と聞くと、銀行や証券会社、保険会社などをイメージする人も多いのではないでしょうか。
「投資のことよく分からないから銀行や郵便局にお任せしているの〜」という方もいらっしゃるのでは?
周りにお金の相談をすると
ほぼ必ず、
- お金のことは銀行に聞けばやさしく教えてくれる
- 投資は証券会社に任せておけばいい
- 就職したら保険に入りなさい
- 保険のセールスマンは親切だから任せておけばいい
などと言われたことがあります。
お金のことは金融機関の専門家に任せておけばいいと考えるのは非常に危険です。
銀行や証券会社、保険会社も民間企業なので、儲けなければいけません。
金融機関で働く人々も、自分の組織や自分の利益最大化のために働いており、お客さんを儲けさせるのを重視して働いているわけではないのです。
金融機関の無料投資セミナーも流行っているみたいで、セミナーに行ったらタオルやお菓子、コップなどのプレゼントをもらえ、めちゃくちゃやさしくもてなしをされた・・なんて経験談を聞くことがあります。
本来、情報には価値があるので、なにからなにまで無料で全て手に入れることはできません。
先ほどのプレゼントも当然経費が発生しているはずです。
ただプレゼントするだけでは金融機関は大損です。
にもかかわらず、無料でプレゼントする理由は何なのか。
参加者の中からひとりでも多く、
自分たちの商品を買ってくれたら元がとれるからです。
それがあなたにとって良い商品であれば全然問題ないですが、金融機関がすすめる商品はあなたにとって良い商品とは限りません。
まとめ
自分や大切な人を守るためにも銀行や証券会社、保険会社は誰からどのくらい儲けているのかなどの背景や構造を勉強するのも大事ですが、業界の中にいないと分からないことも多いでしょうし、全て理解するのは大変です。
そのため
「金融商品を売ってくる人間に、お金の相談を丸投げしてはいけない」と考えておく必要があると思います。
そこをまずはおさえておかないと、投資や運用を始めて大切なお金をただ失うだけになってしまう可能性が高くなってしまいます。
無料で相談できるなら・・などと「武装」せずに行ってしまうと、「ぜひカモってください」と自分から言ってしまっているようなものです(苦笑)