家計のやりくりで節約を考える人も多いと思いますが、いったいどこから見直せばいいのでしょうか。やってはいけない節約がある?
節約を考えると、夫の小遣いを減らそうとか、毎日の食費を切り詰めよう、昼食を500円以内に抑えよう、などと考えがち。
ただし、それ以上にもっと大切なことがあります。
真っ先に見直しを考えるところ
節約を考えたとき、真っ先に見直しを考えたいところはずばり、固定費です。
固定費とは、毎月など定期的に発生し続ける支出のこと。
家賃やスマホ代などがこれにあたります。
固定費を見直すことで、その後の支出をおさえられるので効果が大きいといえます。
固定費といっても、家賃、スマホ、ネット、車、保険などいっぱいありますが、どれから手をつけたらいいのでしょうか。
家賃の見直し
一番最初に考えたいのは家賃(マイホームの場合は住宅ローン)です。
固定費の中でもかなり大きな割合を占めています。
- 収入とのバランスは大丈夫か
- いま住んでいる場所、部屋の間取りは本当に自分に必要か
- 引越ししてさらに安くできないか
などを考えます。
賃貸の場合はマイホームの場合と違って、小回りがききやすいメリットがあるので、1回借りたらそのまま、ではなく、定期的にチェックしていきたいところです。
マイホームの場合は、住宅ローンの見直しができないか考えたいですね。住宅ローンの利率がもっと低くできないか、できる場合は乗り換えも検討しましょう。
通信費の見直し
次に見直しを考えたいのは通信費です。
スマホ、光回線などのネット代などがこれにあたります。
個人事業主や会社経営者などで、仕事でバリバリ、スマホやネットを使う場合は別にして、そうではない場合は、格安スマホ(格安SIM)などに乗り換えるのも1つの方法です。
プランにもよりますが、月1万円から3000円くらいまで削減できる可能性があります。

本当に必要なものかチェック
家賃、通信費以外にも考えたい部分はいっぱいあります。
- 加入している保険は本当に必要?
- 車を持っている場合は、普段乗っているか
- テレビや新聞を惰性で見ていない?
- スポーツジムの月会費、オンデマンドなどの定額サービスの有無と必要性
など、たとえ数百円レベルでも徹底的に見直してみてください。
保険の場合はライフステージや状況によって臨機応変に対応していく必要があります。なぜこの保険に入っているか説明できなければ、見直すタイミングですね。
車も普段から毎日使っている、仕事で必要なら話は別ですが、全く乗る機会がなく自宅の車庫に眠っている場合は問題です。
車は車体本体の価格だけでなく、車検代、自動車保険、ガソリン代、駐車場代などの維持管理費が発生します。
いまはカーシェアやレンタカーもあるので、特に都会に住んでいる場合は、本当に自分で車を持つ必要はあるのか、考えたいところです。
テレビや新聞も、もし惰性で見てしまっている場合は、思い切って解約してもいいかもしれません。
私はテレビを持っておらず、ドラマやバラエティ番組はほとんど見ません。たまに仕事やプライベートで雑談ネタに必要と思ったら、ティーバーなどのネットサービスがあるので、それでみています。
自分に必要のない情報を、ただ受け身で入手する感じになってしまいますし、テレビをダラダラ見てしまうと貴重な時間を無駄に使ってしまうおそれがあるからです。
他にも、通っていないスポーツジムの月会費、普段全然みていない○○ビデオなどの定額サービスがあれば解約しましょう。
これらを削減するだけでもかなりの効果が期待できると思います。
やってはいけない節約
同じ節約でも、やってはいけない、おすすめできない節約もあります。
例えば、
- 夫や妻のお小遣いを必要以上に下げる
- 水道光熱費をケチって我慢する
- 安さを追求するためにスーパーをはしごする
- 食費を削るため、外食は一切認めない
- 食費を削って安い食材ばかりになり健康を損なう
- 家計簿を細かくつけすぎる
こういったものですね。
周りでも
- 家計が厳しい理由でお小遣いを月3万円から1万円に下げられた
- エアコン、暖房をつけたら怒られる
- スーパーで商品を買って帰って報告したら「なんでそこで買ったの?高いのに」などと怒られた
といった声もよく聞きます(苦笑)
確かにお小遣いも水道光熱費も、他でもなんでも「使いすぎ」「浪費」は問題ですが、制限しすぎるのも問題です。
夫や妻のお小遣いを減らし、飲み会や勉強会などへ行く機会が減ってしまうと、最新の情報や知恵に触れる機会、人間関係を構築する機会、様々なことを経験する機会が減ってしまいます。自分のスキルを上げる機会、可能性を潰してしまい、結果的に年収も上がらない・・なんてことになるかもしれません。
人付き合いには確かにお金がかかるときもあります。
愚痴しか言わない飲み会とかは行く必要がありませんが、飲み会や勉強会などを一括りにして全部ダメ、と考えるのはおすすめできません。
「安さを追求するためにスーパーをはしごする」ケースも考えられますが、10円や20円のために、貴重な時間を使うのも考えものです。時間はお金では買えません。
閉店間際などのセールを狙って買い物をするケースもあるかもしれませんが、やりすぎ注意です。
お肉3パックで1000円などにつられて買ってしまうこともありますが、実際に使わないと意味がないからです。
「お肉や野菜を使い切れずに腐らせて捨ててしまった」という事態になってしまっては本末転倒です。
「必要なものは、必要な時に、必要な量だけ買う」ことを心がけるようにしています。
「水道光熱費をケチって我慢する」ケースの場合、例えば夏に、エアコンをケチると熱中症のリスクも高くなります。最悪の場合、自分の命にかかわるため、必要以上にケチらないほうがいいですね。

そしてなによりも、間違った節約、節約のしすぎでストレスがたまり、家庭内が険悪ムードになってしまっては本末転倒です。
ラテマネーはありませんか?
固定費も変動費も、そこまで節約するものはないから大丈夫といった場合、ラテマネーがないか確認してみましょう。
例えば
オフィス街に行くと、朝や昼ごはんの時間帯に、スタバやドトールなどで買ったと思われるコーヒーを片手に歩く人々も多いです。
1杯500円のカフェラテを毎日1杯、月に20回購入したら、それだけで1万円となり、毎月の通信費に匹敵する金額になります。
カフェで打ち合わせをする、勉強するといった場合はいいと思いますが、なんとなく立ち寄ってつい買ってしまう・・これが危険です(汗)私もついやってしまい、買った後に反省することも・・(苦笑)
1杯500円でも、積み上がっていったら大きな金額になります。1回あたりの金額が大きくないので、見えにくいのが厄介ともいえます。
カフェだけでなく、ペットボトルの水やお茶などを買うことが多い人、コンビニで買い物をすることが多い人は要注意ですね。
まとめ
いきなり夫や妻の小遣いを減らす、1円でも安い野菜を探しにスーパーをはしごするといった節約に走る人もいますが、変動費を見直すのは簡単ではありません。
節約を考えるならまずは毎月出ていく固定費から見直しましょう。